皆さんもご存知のように、「すのこ」自体は古くからあるものです。
昔の日本の浴室は、タイル貼り、あるいはモルタルの床がほとんどで、洗い場の床に腰を下ろすと冷たい。このため、床に腰をおろしても冷たくない、また臀部の肌触りが良くなるようにと木の板を敷いたのが「すのこ」の始まりでした。今ではこの「すのこ」を高くし、段差解消に役立てていますが、本来の用いられ方は冷たさの緩和と肌触りの工夫だったわけです。
こうした「すのこ」本来の利用法は、現在でも有効だといえます。例えば、在来工法の浴室の床はほとんどがタイル張りなので冬場はとても冷たい。また、介護の現場などでは、タイルの冷たさと冷え込みの解消のために、入浴前にシャワーを出しっぱなしにして、時間をかけて浴室全体を暖める必要があります。しかし、すのこを敷けば床の冷たさが解消され、また浴室を暖めるための時間と手間も省くことができます。
介護に関してこうしたことはあまり問題にされていません。“どう介助したら時間を短縮できるのか”といった合理的な介助の仕方については議論されていますが、浴室の構造自体まで踏み込み介護のことを考えるまでには至っていないのが現状です。今後はこうした問題も含めて、介助の仕方が議論されて欲しいと思います。
“すのこを敷く”これはとても優れた考え方ですが問題もあります。
床の上にすのこを敷くので、流れ落ちた湯水で床が次第に汚れます。掃除をせずに放置すれば洗い場の床は汚れヌルヌルになってしまいますし、すのこ自体がカビだらけになってしまうこともあります。定期的な掃除ができればよいのですが、すのこを外して掃除するのは、非常に労力がかかります。特に木製のすのこの場合、水を吸収して非常に重くなり、日干しするのもひと苦労です。
その点、TOTOの「浴室すのこ(カラリ床)」は比較的軽量なので、手入れもしやすいといえるでしょう。また、水通し・水切れが良いので、すのこ下の床汚れも少なくなります。さらに滑りにくく、転倒の危険を少なくすることもできるのです。
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しかし、手入れがしやすくなったとはいえ、「浴室すのこ(カラリ床)」も定期的に外して掃除をしなければならないことに変わりはありません。軽くても「すのこ」の取り外しは大変な作業でしょう。やはりすのこは困ったときの一時的な手段と考えなければなりません。費用がかかるものの手入れの手間などを考え、長い目でみれば改修を行い、システムバスルーム「フローピア」にしたほうが良いことはいうまでもありません。
今回はすのこについてお話しました。すのこは万能ではありませんが、その効用はとても大きいといえます。実際、すのこのおかげでお風呂に入ることができた、という方はたくさんいるのです。
お風呂に入るということ。それは“身体を洗う”ということだけではないでしょう。入浴は日々の疲れを癒したりリラックスしたりと、入浴が果たす役割はとても大きなものなのです。安全・安心して入浴できるよう自宅の浴室周りを再度点検してみることをお勧めします。