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生活の中のユニバーサルデザイン

第3回 ウォシュレットからみるユニバーサルデザイン

2. ウォシュレットの進化 〜スパイラルアップの事例〜

イラスト2 トイレ

今や2軒に1軒の割合で設置されているウォシュレット(温水洗浄便座)は、メガネやライターに並ぶユニバーサルデザインの代表選手です。 当初、局部疾患や手術後の人のための、医療・福祉機器として開発されたものが、どのようにしてユニバーサルデザイン商品へ進化していったのかを見てみましょう。

ユニバーサルデザイン第1期:医療機器の時代

昭和39年 アメリカより医療機器「ウォッシュエアシート」輸入

障害者や病院での局部疾患・手術後・産後の方のための医療・福祉機器で機能は「洗浄」と「乾燥」のみでした。
また、79,000円と当時の平均月給より高い高級品でした。
輸入に時間がかかったり、品質が安定しなかったので

写真1 ウォシュレットの説明1

ウォッシュエアシート

昭和44年 国産化 開始しました

ユニバーサルデザイン第2期:一般品へ

昭和55年  ウォシュレット第一号 発売

「お尻をふく」から「お尻を洗う」の発想の転換!
「おしりだって、洗ってほしい」のTV CMがヒットし、一般家庭へ急速に普及しました。
入浴しなくても爽快感が得られるという快適さや清潔感が支持されました。

写真2 ウォシュレットの説明2 写真3 ウォシュレットの説明3
初代ウォシュレットG CM「おしりだって洗ってあらってほしい」

ユニバーサルデザイン第3期:さらに使いやすく

昭和62年  高機能化と操作性の向上
便座本体に操作パネルが付いていた初期の商品では、身体をひねりにくい高齢の方や障害者にとって、操作が困難でした。
その解決策として、手元で操作できるリモコンが登場しました。
障害を持っている方にとっての「使いにくい」という問題を解決したら、より多くの人にも「便利」になり、今やリモコン操作が主流になっています。

イラスト3 ウォシュレットの操作
写真4 ウォシュレットの説明4

さらに大きな文字で見やすく、ボタンの機能がわかる触覚記号が付いた「らくらくリモコン」も登場しました。

ユニバーサルデザイン第4期:機能アップに加えたデザイン性の向上

平成11年 「ウォシュレット アプリコット」発売

すっきりした美しいデザイン。洗い心地と節水の追求。
高機能になりつつも手ごろな価格のウォシュレットが登場しました。
さらに、 福祉用具も同時に使える幅広い商品に成長しました。
写真5 ウォシュレットの説明5

ウォシュレット「アプリコット」

 

このように、ウォシュレットの開発は、身体的ハンディでお尻をふけない、片手で紙を切れない人などのニーズを徹底的に研究することからスタートしました。
それが、技術の進歩でより汎用性のある、健常者にも使いやすい商品に改良され、障害を持つ方や高齢の方からの多様なニーズに応え、品揃えの幅も広くなりました。 こうしてユニバーサルデザイン商品として進化したんですよ。

写真6 ウォシュレットの説明6 写真7 ウォシュレットの説明7
「簡易昇降便座とウォシュレット」※簡易昇降便座は廃番とさせていただきました。 「ウォシュレット付ポータブルトイレ」
ものを語る 工業デザイナー さかもとてつじさん

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