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生活の中のユニバーサルデザイン

第1回 トイレの進化

2. トイレの進化はユニバーサルデザイン

第1回目は「トイレの進化」からユニバーサルデザインをお話したいと思います。
みなさんのお宅のトイレはどんなトイレですか?
今や腰掛便座にウォシュレットが一般的ですが、昭和30年代までは古来からの「しゃがむ」姿勢の和風便器が主流でした。
その進化と、使える人の広がりをみてみましょう。

戦後1960年代から1980年代のトイレの移り変わりです
イラスト1 和式便器が腰掛便器、ウォシュレット、リモコンありのトイレへと進化
イラスト2 膝の悪い人には使えない・使いにくい「しゃがんで排泄」が、腰掛・お尻を洗う・操作しやすいトイレへと進化していきました。

まず、腰掛便座は、戦後の住宅不足解消やトイレの水洗化とともに、1959年 公団住宅で採用されてから普及し始めましたが、特に障害を持った人を意識して、形状が変わったわけではありませんでした。公団住宅の空間的な制約のなかで、男子小用にも共用できる腰掛便器が、結果的に、膝が悪い人、妊婦さんなどしゃがむ姿勢が難しい人にも使い易い便器になりました。

ウォシュレットの登場は障害者を考慮しています。今や全国の家の3件に1件以上の割合で設置されているウォシュレット。これが生まれた欧米諸国では、医療用や手の不自由な人向けに発売され、主に病院や施設で利用されていました。
それが、「紙でふくより洗った方がきれい」と一般の人にも使われるようになりました。
また、ウォシュレットには、座っていない時に誤ってボタンを押しても、お湯がでない様に「着座センサー」という機能が追加されました。
これは、車いすの人が便器へ移乗する時に操作盤に手をついて、お湯が出てしまった。なんとかして欲しいという要求品質から生まれてものです。

このように、便器の形状が変わり、改良、付加価値商品の開発 と発展するにつれて、使える人が広がって、特定の困っている人のためのスペシャルなものではなく、みんなに便利なトイレへと進化しました。
「しゃがむ→座る」「紙でふく→お湯で洗う」への変化は画期的な進化ですね。

時代が変化していくなかで、デザイン、モノがたえず進化して、より広範な人に使いやすくなって行くこと、その進化が見えるものがユニバーサルデザインといえると思います。

ものを語る 工業デザイナー さかもとてつじさん

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