マットレスに布団を敷いてしまうのには、日本人がマットレスにあまりなじみがないからという別の理由もあります。お年を召した方の中には、マットレスの上に直接寝るものではないと思っていらっしゃる方もいるのです。なので、ベッド用のマットレスは、それだけで寝るものだということをまず理解して頂かなければなりません。
マットレスを使用する場合は、マットレスの上に幅と長さが適合した専用のマットレスパッドを1枚敷いてください。パッドを敷くと汗を吸収してくれますし、保温性や通気性も増します。
また普通のシーツではベッドの背上げや膝上げをするとすぐに外れてしまうので、マットレスごとくるんでしまうようなボックスシーツを利用すると、ずれも少なく、扱いやすくて便利です。
敷布団を敷かずにマットレスだけで快適に寝るためには、硬いものではなく、少しやわらかめのマットレスを選んでいただくと良いでしょう。
マットレスは化学繊維製のものからウレタン製のものまで、さまざまな素材・種類のものがあります。最近では、裏表で少し硬さの違うマットレスもあるほどです。介護保険でレンタルしているマットレスは、使いづらければ何度でも交換することができるので、実際にいろいろ試してみて、自分にあったマットレスを選んでみてください。硬さややわらかさだけでなく、通気性や保温性なども考慮して利用者の好みになったものを選ぶと、さらに快適に「寝る」ことができるでしょう。
現在、介護保険でベッドをレンタルする方が非常に多くなりました。しかし、マットレスにはいろいろな種類があるのに、ほとんど選べていないというのが現状です。使用者がどういうマットレスを使ったら快眠できるかということは、あまり考えられていないのです。だから「寝る」ということはどういうことかをしっかり考え、睡眠という側面にももう少し目を向けて、利用者が快適に寝ることができるマットレスを選んで欲しいものですね。
次回は今回の話を踏まえた上で、それぞれの人の身体の状態に合った「上手な道具の選び方」についてお話したいと思います。