生活の幅を広げるために、道具の力を借りるのは必要なことです。例えば、ベッドから起き上がるのがたいへんだからといって寝たきりになってしまうよりも、背上げを使って起き上がれたほうが生活を豊かにすることができます。
ただ、安易に多機能の介護用ベッドなどを利用してしまうと、逆に自力で動作する能力が失われてしまうのでよくないという考え方もあります。ですから、道具の良し・悪しや利点・欠点を良く理解し、場面に応じた使い方をしていくことが大切です。体調は季節によっても変化しますし、また昼夜でも微妙に変化するものです。状況に応じて、「こういう場面では自力でがんばってみよう」とか、「こういう場面では道具の助けを借りよう」といったように、道具を上手に使いこなしていくことが大切なのです。
さて今回は、起き上がりを助けてくれる道具を上手く使いこなす方法についてお話してきました。皆さんが道具を上手に使いこなして起き上がることができるようになり、また生活の場面の中で道具を生活の一部として使いこなすことができるようになっていただけたならば嬉しい限りです。
道具は、使い方が分からないから、または上手く使いこなすことができないからいらないというものではありません。もし、道具をどのように使ったらいいか分からないのであれば、ケアマネージャーや介護ショップの店員さん、リハビリの先生などに協力してもらって、使いこなせるように一緒に練習してもらいましょう。
起き上がることは、生活の始まりです。生活を始めるためにも、まず道具を上手に使いこなしていきましょう。