「起き上がり」は動作ですので、立ったり、座ったりしている安定した姿勢と違って、起き上がろうとするときには、非常に不安定な状態になります。
この不安定な動作を安全に行うために「動作の3つのポイント」に気をつけましょう。
1. 初期の動き出しをしやすくする
2. 動作途中の不安定性を短時間にする
3. 動作をスムーズに誘導できるようにする
これだけでは難しいでしょうから、少し解説をしておきます。
まず起き上がろうとするとき、つまり初期の動き出しですが、寝返りをするなどして、動作に移るために動きやすい姿勢をとることが大切です。前回もお話しましたが、仰向けから起き上がるのでは、力が必要になりますから、起き上がるのにも苦労しますし、また身体を傷めてしまう心配もあります。
次に、起き上がっている最中のことですが、動作中は身体が不安定な状態になりますので、できるだけ不安定でいる時間を短くし、危険を少なくしてあげることが重要です。
そして最後のポイントですが、起き上がりを安全に済ませるために動作を無駄なくスムーズに行うことが大切なのです。たとえば前回もお話ししましたが、肘と腰と手で三角形を作り、重心がこの三角形のなかに落ちるように、自分の懐を見るようにして起き上がってくるようにするなどです。
この動作の3つのポイントは「起き上がり」にだけではなく、「立ち上がる」や「寝返る」などといった他の動作にも当てはまりますので、知っておくと便利です。
さて、「起き上がる」ことの大切さについて、ご理解いただけたでしょうか。もし身近な人に、座ることができるのに寝たきりの人がいるならば、この「動作の3つのポイント」をおさえて、安全に起き上がらせてあげましょう。そうすればきっと、その人の生活は豊かなものになり、喜んでいただけると思いますよ。