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困ったときに知っておきたい人の動き
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第8回 『立ち上がる』
「立ち上がり」のメカニズム

1.姿勢と姿勢をつなぐ動作〜「立ち上がる」〜

※写真・画像をクリックすると別ウィンドウで大きく表示します

前回まで『立つ』についてご説明しましたが、「立って」目的の空間に移動する前に、まずは「立ち上がる」ことをしなければなりません。しかし「立ち上がること」は、一つの姿勢を維持することではなく、安定した姿勢(座る)から安定した姿勢(立つ)への移行です。そのため動作中は姿勢が不安定になり、必ずしも安全ではありません。そこで今回と次回の2回では、いかに安全にスムーズに「立位」へと移行するのかという観点から、「座位」から「立ち上がる」ということについてお話してみたいと思います。

2.目的地と出発点の距離

図1
イラスト1 状況説明1

私たちが足を投げ出して椅子に座っているとき、その状態からそのまま「立ち上がる」ことはかなり難しいですね。前に勢いをつけて跳ね上がるようにするしか立ち上がれないでしょう。(図1)

 

図2
イラスト2 状況説明2

では、今度は両足をお尻の近くまで引き寄せてから立ち上がってみてください。すんなり「立ち上がる」ことが出来ます。(図2) このように「立ち上がる」には、目的地と出発点の距離が関係しているのです。
出発点とは今座っている位置のこと、つまりお尻がある場所のことです。それに対して目的地とは立ち上がった後の場所のこと、つまり今両足をつけている床の位置のことです。

 

目的地から出発地までの距離が離れているとき、「立ち上がる」ことは上手くスムーズにはできません。重力の影響を受けるため、より多くの力が必要になるからです。より多くの力が必要だということは、それだけ不安定になるということでもありますし、結果的には安全性を欠くことにもなります。
重力の影響を最小限にし、少ない力で「立ち上がる」ためには、移動距離を短くしてあげなければなりません。足を手前に引いて、目的地と出発点を同じ位置にしてあげると、あとは上下運動だけですみますから、少ない力で安全に「立ち上がる」ことができます。

ですから、椅子から安全に「立ち上がる」ためには、両足をしっかりとお尻のところまで引き寄せて、少ない力ですむ上下運動をすることが望ましいでしょう。

ひとを語る 理学療法士 かわぞえりゅうしろうさん

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