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前回は、安定して「立つ」ためには、重心と基底面の関係が重要な要素となっているということをお話しました。今回はもう一歩進んで、安定して「立つ」ための応用とそれを助ける用具についてお話してみたいと思います。
基底面の中に重心が落ちていれば、安定して「立つ」ことができるということは、前回お話しました。基底面を広く取れば、その内側を重心が移動できるわけですから、少しぐらい動いても倒れたりすることのない柔軟な姿勢をとることが可能になります。しかし、身体の不自由な人などは、足を広げることで基底面を横に広げたとしても、足腰の力が重力に勝るだけの最低限の力を確保できず、身体は揺らいでしまい、基底面から重心が出てしまって倒れてしまうかもしれません。ですから、自力で立てるけれども不安があるという方には、何かの支持物の助けを借りて立つことをお勧めします。
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| ※■の部分は基底面を表す |
例えば、「杖」は支持物の一つです。なぜなら、重心と基底面の関係の応用といえます。杖をつくことで両足と杖を線でつないだ三角形になり、大きく広がるからです。杖によって広げられた基底面の中で体が揺れている分には、倒れる心配はないので、単純に杖を使うだけでも安定度がぐっと増すわけです。
しかし、杖などの支持物は、使用者の身体にあった適切なサイズのものを選ばなければなりません。例えば、杖が短すぎる場合、身体が前のめりになってしまい、前方に倒れてしまうなど心配が生まれ、反対に長すぎる場合、後ろに倒れる危険性が出てきます。これらの場合では、たとえ杖をついても基底面から重心が(前後に)出てしまっているために、杖の役目を果たさなくなってしまうわけです。ですから、安定した「立位」を確保するためには、身体のサイズに合った適切な杖などの支持物を選ぶことが重要なのです。