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世界の福祉を見る(北欧編)その1「福祉先進国フィンランドの現状と官公庁訪問記」

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イラスト フィンランド地図 クリックすると拡大します

フィンランドといえば「オーロラ」「サンタクロース」などが有名ですが、福祉の先進国でもあります。
今回から3回に分けて北欧フィンランドの福祉の現状を報告していきます。

フィンランドデータ

フィンランドの豆知識はこちら

正式名 Republic of Finland   面積 338,145平方キロメートル
首都 ヘルシンキ   公用語 フィンランド語
スウェーデン語
写真1 フィンランド国旗

1.フィンランドの社会保障制度

日本と同様に高齢化、少子化がすすむフィンランド。日本の約1/20の人口の国民全員で支えあうという考え方で社会保障制度が出来上がっています。
そこでまずは、フィンランドと日本との違いを見てみましょう。

 

■フィンランドと日本の経済的負担比較

(2002年)

  日本 フィンランド
人口(千人)
127,435
5,206
GDP($/人) 31,450 25,369
社会保障制度の財源 税金
(所得税+消費税 5%)
健康保険
介護保険
国民(厚生)年金
税金
(所得税+消費税 約22%※1)
※品目により税率が違う
公的社会支出(対GDP) 14% 29%

日本では制度によって財源(や個人負担額)が分かれています。一方フィンランドは、全てが税金で賄われています。そのため(商品にバラツキがあるものの)消費税の税率は、平均22%と高税率になります。高福祉国家ということは、反面、高税率国家ということが言えるでしょう。これは、GDP(国内総生産)に対する社会支出の割合からからも判りますね。

■フィンランドの社会保障サービス

フィンランドの社会保障への考え方は、全ての人に平等に一定水準の基本サービスが受けられるよう『ゆりかごから墓場まで継続したサービス提供』が特長となっています。具体的には、高齢者介護、育児、教育・障害者自立支援について下記のようなものがあります。

<受けられるサービス例>

写真2 国会議事堂 クリックすると拡大します
  1. 高齢者が自立した生活ができるように訪問サービスの充実
  2. 保育園は充実(順番待ちなし、全て公立)また、家庭での育児の場合、育児手当の支給
  3. 義務教育はもちろん大学卒業まで授業料無料
  4. 障害者が利用する車のガソリン税への免税(通常、ガソリンの消費税は高額)

上写真:国会議事堂

平等にサービスが提供されるフィンランドでは、全ての成人が納税者つまり社会保障制度の担い手となっています。日本では(家主が家族分の納税を行い)"扶養家族"に対する税負担の軽減がありますが、フィンランドでは"扶養家族"という概念がなく、各個人に税金の義務があります。そのため、皆が働きやすいように育児や高齢者介護などを公的サービスが請負、その時間を労働にあてることとなります。日本でよく見る、お母さんが家を守って、子どもの面倒やおじいちゃんおばあちゃんの面倒をみるということは少ないようです。そして、サービスを受けるためには納税するのは当り前と考えています。

サービスを受けるためには負担は当たり前。フィンランドの人たちはそう考えています。たとえ障害者や高齢者でサービスを受けていても、受け取っている年金から納税をします。
高福祉国家は、それを支えようとする各個人の自立と自覚で成り立っていることがわかりますね。

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