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介護を受ける人にも介護する人にもやさしい「自立と介護の家づくり」を目指して 福祉住環境コーディネーター 有限会社 武藤技建 代表取締役社長 武藤俊之さん

リモデル+福祉用具のレンタルで複合的に自立した生活を支援する

住宅のリモデルで、介護されている方やご家族などにどんなメリットが発生するのでしょうか?
武藤
たとえば、ベッドで寝たきりの場合、窓際に電動ベッドを置けば、体を起こして、窓の外が見えるようになります。普段は室内の様子しかわからなかった方でも外の景色から刺激を受けることで、気分が変りますよね。さらに、リフトを取り付ければ、介護する方の負担を減らして、車いすへ移乗ができ、通路を広くとっておけば車いすで外へ出かけることが可能になり、行動範囲も広がります。
リモデルを提案するときに、ただ手すりを付けるとか、段差をなくすなどハード面に重点をおきがちですが、私達はその方のできることを組み合わせて、「どこかの部分で自立できるプラン」を考えるようにしています。
そのために、私達はいつも手すりは「ベッドからトイレ、お風呂への移動などの生活に必要な場所+1カ所」を基本に提案しています。このプラス1カ所はリハビリのための手すりと位置づけていて、安全な場所に歩行の練習ができるように取り付けるのです。一歩一歩積み重ねることで、体に不自由な部分が生じてきた方でも、自分自身でできることの幅を広げられるのです。私達は、出来る限りその方の持つ能力を引き出せるようにすることを考えて、リモデルの提案を行っています。
車いすやリフトなど福祉用具を活用することでリモデルの効果が高まるのですね。
武藤
 リモデルだけでは、その方にあった住環境を整えることが難しい場合、福祉用具を合わせて提案するようにしています。症状によっては、リハビリにより身体状況が改善され福祉用具が必要なくなることもありますから、できるだけ福祉用具のレンタルサービスをおすすめするようにしています。必要がなくなったものは段階的に返していくことができるので、ご利用される方の金銭的負担も低く抑えられますからね。
 また、私たち工務店にとっては、定期的な収入が得られ、点検にお伺いすることでお客様との密接な関わりも生まれます。リハビリの効果を確認できたり、加齢による身体能力の変化などを知ったりすることもできるので、それらを配慮して、より快適に暮らすためのリモデルの提案をすることも可能になります。
 バリアフリー住宅へのリモデルと、福祉用具のレンタルはセットで考えることで、よりお客様にとってメリットのある提案ができると考えています。

事例紹介

●対象

場所
:T邸
性別
:女性(85歳)
介護度
:要介護4から要介護1へ改善
病名・症状
:くも膜下出血
家族構成
:本人・娘夫婦
主な介護者
:娘

●状況と要望

くも膜下出血で入院、3カ月後には杖をついて歩けるまでに回復したが、転院後に体調が悪化。ベッドの上で過ごすことが増え、認知症の症状が出始める。 ケアマネージャーとの話し合いの結果、娘夫婦と同居して自宅介護へ。改修の要望は、介護しやすい住宅へのリモデル。

●リモデルのポイント

トイレのドアを2枚引き込み戸に変更、段差をなくし、車いすの入れる広さに拡充した上で、手すりを設置
玄関に踏み継ぎ台を設置
車いすが利用しやすいように、開き戸は引戸に変更
安全な場所にリハビリ用手すりを設置
入浴用リフトの設置(レンタル)
玄関スロープの設置(レンタル)
室内用車いす(レンタル)
ベッド(レンタル)
リモデル費用 約70万円
詳しい内容はこちら
※事例紹介のPDFファイルが開きます

●結果

要介護度4から1に改善
歩行器を使った移動が可能に。
車いす、入浴用リフト、玄関スロープは不要になり、撤去。
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